2021.3.17 wed沖縄エリアスタッフBLOG
『最終章、始動。』
皆さん、調子はいかがですか?
FLAVAHAT、国際通り松尾店の又吉です。
気が付けば、もう3月。月日が流れるのはホントに早いですね。
緊急事態宣言も少しずつ解除されてきていますが、油断せずに、念には念を入れて手洗いやマスクを徹底し、
なるべく密を避けながらポジティブに過ごしましょう!
さて、早速ですが・・・皆さん、大変長らくお待たせ致しました!いよいよ、オリジナル小説の【最新作】が始まります。
3部作を大いに締めくくる、衝撃の最終章。今回は【前・後編】にも及ぶ最後の
お話ですので、心してご覧下さい。
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ハンバーガーJr.(以下、ハンバーガー):
「・・・・・・そんな」
ようやく辿り着いた最果ての地で、絶望的な光景を目の当たりにした主人公達は、膝からガクンと崩れ落ち、草も生えない荒れた地面を見下ろした。
約11年もの間、自らの存在意義(アイデンティティー)と離れ離れになった両親を捜す過酷な旅を続けていた彼ら。
その旅の終着点(ゴール)は、あまりにも残酷なものであった・・・。
『ハンバーガーJr.の終焉(しゅうえん)』
前編
彼らが見つめる視線の先には、地平線の彼方まで辺り一面ズラッと並べられた、ボロボロの墓石が建っていた。
経年劣化で今にも崩れそうなその墓石の中には、彼らがずっと捜していた【両親の名前】も刻まれていた。
彼らはこの地に来る少し前に、突然両親の事を思い出し、失われていた記憶も次第に甦ってきていた。
自分達がかつては何処にでもいる普通の【人間】だったこと、
人類は度重なる天変地異と凶悪なウイルスに次々と命を脅かされ、今日に至るまで絶滅寸前に追い込まれていたこと、そして何よりも辛いのは・・・
自分達の家族や生まれた土地が、100年以上も前に【跡形もなく消えてしまった】という事実であった。
ナゲットくん(以下、ナゲット):
「これが・・・旅のゴールかよ」
チーズバーガーちゃん(以下、チーズバーガー):
「ひどい・・・っ、そんなのってないわ!」
絶望に打ちひしがれる彼らの前に、遠くから誰かが近付いてきた。
ポテトくん(以下、ポテト):
「!・・・誰か来る」
彼らが今いるのは、寂れた鉄骨や梯子が剥き出しになっている危険な場所。そんな所に生物が住んでる様子は見られない。
・・・とすれば、何処からかやってきたのだろうか。
シェイクくん(以下、シェイク):
「ちょっと待て、アイツ見覚えがあるぞ」
確信はないが、悠然と近付いてくる謎の人物は、確かに以前、何処かで会ったことがあるような気がしてならない。
薄黒い陰が消え、夕焼けの光が人物の顔に当たった、その瞬間・・・彼らは戦慄した。
全員:
「・・・・・・!!」
???:
「・・・やっと来たか。待ちくたびれたぜ」
曖昧だった疑念は、ハッキリと確信に変わった。
チーズバーガー:
「・・・《ケンイチさん》。どうしてここに?」
ケンイチとは、彼らがかつて【アスコア】という荒廃した未来都市を訪れた際に出逢った、人類の数少ない【生き残り】であった。
ケンイチは何も知らない彼らに手助けし、拘束された街を共に救った “戦友” である。
(※詳しくは【第2章】をご覧下さい)
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そんな彼が、一体何故こんな所に?
ケンイチ:
「さぁ、もう気が済んだろ?そろそろ終わりにしようぜ」
ケンイチは現れて早々、意味不明なことを言い始めた。シェイクくんは目を細めて、彼に問いかけた。
シェイク:
「・・・なんの話だ?」
ケンイチ:
「お前達は真実を知り、目的は達成された。もう思い残すことはないだろ?」
ケンイチから、さらに訳の分からない答えが返ってきた。ますます意味不明だが、一人だけその言葉の意味を理解したようで・・・
ハンバーガー:
「・・・ “時間がない” ってことか?」
ケンイチは指をパチン!っと鳴らして、意気揚々と答えた。
ケンイチ:
「そのとおり!流石は《主人公》だな」
ハンバーガー:
「・・・・・・」
チーズバーガー:
「ちょっと!一体どういう意味なの?!説明してよっ!!」
ケンイチ:
「悪いが説明してる暇はない。文字通り、時間がないのさ。オレはある使命を任されて、お前達に再び会いに来たんだ」
ナゲット:
「どんな使命だってんだ?」
すると、それまで明るく振る舞っていたケンイチの顔が、次第に鋭くて残忍な顔へと変貌した。まるで、人が変わったかのように。
ケンイチ:
「・・・黙れ、元凶共」
全員:
「!?」
ケンイチ:
「何度も言わせるな。時間がねぇんだよ。チッ・・・予定が狂ったが、このままオレが終わらせてやる」
ポテト:
「一体何をだよ!」
ケンイチは溜めていた怒りを爆発させて、彼らに罵声の如く言い放った。
ケンイチ:
「ブチ壊してやるっ!この腐った【仮想世界】をな!!」
全員
「・・・・・・えっ?」
【後編】につづく
End.